鷲
三好達治

鷲が二羽 降りようとして舞つてゐる
巖のあらはな巓を 私は仰ぎ 私はたちどまる
その山の肩のあたり 林の盡きた笹原に 私は籠手を翳し
私は逡巡する さてまづ晝餉をしたためる



青空文庫より引用