〔霜枯れのトマトの気根〕

〔霜枯れのトマトの気根〕
宮沢賢治

霜枯れのトマトの気根
その熟れぬ青き実をとり
手に裂かばさびしきにほひ
ほのぼのとそらにのぼりて
翔け行くは二価アルコホール
落ちくるは黒雲のひら



青空文庫より引用