国柱会
国柱会
宮沢賢治
外の面には春日うららに
ありとあるひびきなせるを
灰いろのこの館には
百の人けはひだになし
台の上桜はなさき
行楽の士女さゞめかん
この館はひえびえとして
泉石をうち繞りたり
大居士は眼をいたみ
はや三月の人の見るなく
智応氏はのどをいたづき
巾巻きて廊に按ぜり
崖下にまた笛鳴りて
東へととゞろき行くは
北国の春の光を
百里経て汽車の着きけん
青空文庫より引用
宮沢賢治
外の面には春日うららに
ありとあるひびきなせるを
灰いろのこの館には
百の人けはひだになし
台の上桜はなさき
行楽の士女さゞめかん
この館はひえびえとして
泉石をうち繞りたり
大居士は眼をいたみ
はや三月の人の見るなく
智応氏はのどをいたづき
巾巻きて廊に按ぜり
崖下にまた笛鳴りて
東へととゞろき行くは
北国の春の光を
百里経て汽車の着きけん
青空文庫より引用