病中幻想


罪はいまやまひにかはり
たよりなくわれは騰りて
野のそらにひとりまどろむ

太虚ひかりてはてしなく
身は水素より軽ければ
また耕さんすべもなし

せめてはかしこ黒と白
立ち並びたる積雲を
雨と崩して堕ちなんを



青空文庫より引用