神に捧ぐる歌


あしきおこなひをする勿れ
われはやさしきひとなれば
よるも楊柳やなぎの木影にうち伏し
ひとり居てダビテのうたをうたひなむ
われは巡禮
悲しき旅路にあるとも
わが身にそへる星をたのみて
よこしまの道をな歩みそ
たとしへなく寂しけれども
よきひとはみなかくある者ぞかし
われはいとし子
み神よ、めぐみをたれさせ給へ



青空文庫より引用