夏の昼間ひるま
ひきがへる、
そなたは、なんで
さびしいぞ。

白い女の
指さきで、
刺され、突かれて
うれしいか。

夏の昼間の
ひきがへる、
海鼠色なまこいろした
ひきがへる。

金の指輪に、
が切れて、
血でも出したら
何とする。

夏の昼間ひるま
ひきがへる、
海鼠色した
ひきがへる。



青空文庫より引用