寂寥せきれうの中で見開く眼がある
おもむろな、必然な絶望の中で生きて来る眼がある。

その眼は
非合理的に歓喜する。
悲しいから信仰に澄む。

あゝ その眼にうつる風景の
ひろびろたる
不思議なろさ。



青空文庫より引用