争議の翌日


雨ふる日、
さみだれの、
小溝の流、
渦巻きし、
濁れる水に、
小笹おち、
吸われるように、
流され行くを、
じっと 眺めいる
自分の心。
激動の
同盟罷工の翌日――
何とはなしに
涙ぐまるるよ、
おお 小笹の運命よ!
小笹の運命よ!
 (近江八幡にて大電争議の翌日)
 
(『改造』一九二一年七月号に「捷ちし日の翌日」と題して発表 一九六三年六月キリスト新聞社刊『賀川豊彦全集』第20 巻を底本)
 



青空文庫より引用